大小様々プランクトンサイズの世界(伊佐田 智規編)

プランクトンの大きさ・・大きい方から。 ・メガプランクトン:20cm以上、クラゲなど ・マクロプランクトン:2~20cm、小さいクラゲ、オキアミ類やヤムシ類など ・メソプランクトン:0.2~20mm、ミジンコ、小さめカイアシ類やヤムシ類など ・マイクロプランクトン:0.02~0.2mm(20~200 µm)、髪の毛の太さ ・ナノプランクトン:0.002~ 0.02mm(2~20 µm) ・ピコプランクトン:0.0002~0.002mm(0.2~2 µm) ・フェトムプランクトン:0.00002~0.0002mm(0.02~ 0.2 µm)バクテリア、ウイルス
mmのミリは1000分の1のこと。 植物プランクトンは、主にマイクロ、ナノ、ピコサイズの3つに含まれるそう。鎖のように繋がった群体の珪藻類、藍藻類(シアノバクテリア)の一部はメソサイズに含まれる。マイクロサイズは、珪藻類、渦鞭毛藻類。ナノサイズは、円石藻類、ハプト藻類、ペラゴ藻類、クリプト藻類。ピコサイズは、緑藻類、シアノバクテリア。 「物凄く小さいシアノバクテリア、35億年前から現在の海にまでいる植物プランクトン。この大きさが魚のサンマくらいだと仮定。そのサイズから始めると、ナノサイズの円石藻類はシャチやイルカくらい、道東赤潮の原因になったマイクロサイズの渦鞭毛藻類はコーチャンフォーの建物くらい、珪藻類の中でも大型や、鎖のように繋がった群体の珪藻類、藍藻類だと別寒辺牛湿原くらいの大きさになります。」植物プランクトンの体…

続きを読む

井戸掘り三人組登場!(中山 雅茂編)

スタジオにお越しいただいたのは、中山氏のほかに、北海道教育大学釧路校理科教育実践分野3年の吹田陽氏と浜井一真氏。「私たちは現在、中山先生とともに大学裏の旧陸上競技場に井戸を掘るため、地下の温度を測り、水があるのかどうか探すという活動を行っています。」 まずは、その経緯と仕組みについて。井戸を掘る目的は災害時に水道が止まったとしても水をくむことができること。 教育大は避難所に指定されていることもあり、水が大切となるから・・・。 そして、その水の見つけ方とは・・・。地面は外の温度変化に伴い、夏は暑く、冬は冷たくなります。しかし、地下水の温度は外の温度の影響を受けません。そのため、地下の温度を測った時に、グラフ上でほぼ直線の部分に水があるのでは無ないかと仮定することができるということなのです。 2024年の7月から3月まで、28ポイント(現在は20ポイント)で計測したところ、1つだけ温度がほぼ一定である部分を発見したそう。そのため、そのポイント付近に地下水が存在するのではないかとおっしゃっていました。 実は、7月から3月まで計測を行ってきたのですが、28ポイントのうち現在20ポイントになってしまった理由としては、おそらくシカの仕業ではないかと・・。温度計のケーブルを引きちぎられたり、抜かれてしまったりしたのです。おそらくシカだと想像できるのですが、その対策として、温度計にペットボトルをかぶせて固定すること。これを行って以降は、ちぎられたり、抜かれたりする被害がなくなったそうです。 「今後…

続きを読む

海氷の話~2(黒田 寛編)

海氷が減ると、どのようなことが起こるのかについて。海氷は日射に対する反射率が非常に大きいことが特徴。海氷がない海だと、太陽からの日射の約1割が海面で反射され、残りの9割が海の中に入って、海を温めるそう。一方、海氷があると、日射の6~7割が反射されるので、海氷がない場合よりも、海は冷やされることに。 さらに、海氷があると、大気(空気)と海の間に海氷が分布するので、断熱材のような働きをするそう。 大気と海の間での熱交換が小さくなるのです。一方、海氷が無くなると、大気と海洋の間の断熱材が無くなることになるので、大気と海洋の間の熱交換が(海氷がある時よりも)活発に・・。 何らかの要因で海氷が減る場合、海氷が減ることで日射の反射が少なくなり、海の中に入る日射が増加。日射により海は温められ、海が温かくなることで、さらに海氷が溶けて、海氷が減少。さらに海氷が減少すると、海の断熱材(断熱効果)が無くなるため、大気と海の熱交換が活発に。 「一旦海氷が減少すると、海に入る日射が増え、また、断熱効果が減少することで、加速度的に海や大気が温められることになり、海氷の減少がさらに加速するというストーリが成り立つことがあるのです。また、海氷が減少、より厳密にいうと、海氷が作られる生成量が減ると、高塩分水の形成が少なくなることがあります。というのは海水が凍って海氷ができる時、氷から塩が取り除かれることで、より、濃い塩分の水が海氷の下にできます。この濃い塩分の水は、密度が非常に重いのです。」 オホーツク海の北西陸棚…

続きを読む