曇ってどう描きますか?(武束 祥子編)
空を見上げていますか?空の感じは同じものは一つとしてないですよね。
「大阪にいる時よりも釧路に来てからの方が空を見上げることが多い感じが。それだけ空が大きく感じるし、何より岩橋永遠の彩雲がショッキングだったんですよ。」
北海道立釧路芸術館所蔵のあの作品。一度はご覧になった方も多いことと思います。
彼女いわく、下の方に黒い線があるのをご存知でしたか?と。
私は全然気づいていなかったのですが、彼女はそれが電線ではないかとおっしゃるのです。
他の岩橋永遠の作品を見てみると、確かに黒い線が描かれているのです。それが何を意味するのか?
あえて、自然のものと人工のものを描いたのではないか?等、妄想は広がります。
他の作家の中でも雲の表現がユニークな方をご紹介いただきました。
釧路市立美術館所蔵の松樹路人<静かな空間のなかに>.小林数<上総の岩場><箱根錦色>確かにあまり見ない雲かもしれません。
雲や太陽をモチーフにした作家はたくさんいると思います。
どんな表現をしているのか?自分ならどんな雲を表現するのか?あれこれ考えながら作品を鑑賞するのも楽しいかもしれません。
そして、日本の昔の作品の中では雲を使い、場面転換的な表現もしているとのこと。当時は雲にどんな意味を持たせたのか?
そんなことを考えるとおしゃべりは尽きないのでした。